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2018.01.10

科学三昧inあいちで研究発表を行いました(前篇)

2017年12月27日(水) 科学三昧 in あいちで研究発表を行いました(前篇)



名大MIRAI GSC活動ブログをご覧のみなさま、こんにちは。
少しご挨拶が遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!

昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。
本年も名大MIRAI GSC活動ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今回は昨年末に開催となりました「科学三昧 in あいち2017」での研究発表の様子についてご報告いたします。


会場の入口

「科学三昧inあいち」は、あいち科学技術教育推進協議会と岡崎高校が主催の、愛知県内の科学技術教育先進校(SSH校等)と大学等が中心となって開催される高校生対象の科学イベント(研究発表会)です。

今回が第9回目となる「科学三昧」、今年も岡崎市にある自然科学研究機構岡崎コンファレンスセンターで開催となりました。


会場の岡崎コンファレンスセンター

参加者は年々増えており、今回はなんと高校生による180件(!!)もの研究発表が行われました。
このイベントに、名大MIRAI GSCから第3ステージの受講生が発表者として参加しました。

当日は、あいにく朝から雪模様でたいへん寒い一日となりましたが、科学三昧の会場内ではたいへん熱い研究発表が繰り広げられました。
名大MIRAI GSC生は大会場で1件のオーラル発表、そして12件ものポスター発表を行いました。
熱気溢れるGSC生の研究発表の様子を、どうぞご覧ください!


オーラル発表の発表会場(大隅ホール)

オーラル発表 (GSC18班)
“Quantifying nitrate dynamics in river using atmospheric nitrate as a tracer"
(大気硝酸をトレーサーとして利用した河川水中の硝酸の挙動解析)

「私たちは、河川の水質把握のため、大気硝酸を用い、河川内の硝酸の挙動を調査した。調査は琵琶湖の主要流入河川である野洲川で行った。従来、計測には人工的なトレーサーを用いるが、その方法では硝酸の供給(硝化)、除去(同化・脱窒)の速度を同時に測定することが不可能であった。そこで本研究では天然のトレーサーである大気硝酸を用い、それにより硝酸の3つの作用の個別定量化を行なった。」

発表のビデオは下記リンクからご覧ください。
↓ ↓
https://nuss.nagoya-u.ac.jp/index.php/s/NaWCwLuqmsnKuc2


18班のお二人(発表前も余裕ですね~)

ポスター発表 (GSC3班)
“Particle size control of the Gold nanoparticles and Application to the catalyst"
(金ナノ粒子の粒径制御と触媒への応用)


3班のお二人

「私たちは、金ナノ粒子の粒径制御と触媒への応用というテーマで研究を行いました。金ナノ粒子の触媒としての性能に粒径が関係すると考え、まず、粒径の制御に影響する因子を探り、最適な条件を見つけました。また、この金ナノ粒子の粒径の制御が触媒性能の向上につながりました。この研究から、金ナノ粒子の粒径の制御による排気ガスの浄化の促進が見込めます。」


↑パソコンの動画や配布資料を活用して、上手に聴衆を集めて発表していました。

ポスター発表 (GSC6班)
“Temperature Dependence of Hydrogen Permeability through Pd-Cu Alloy Membrane"
(「ミライ」のエネルギーを支える~水素透過膜の更なる可能性を探って~)


6班のお二人

「次世代のエネルギーといえば CO2 を排出しない水素エネルギーです。そこで必要なのは高純度水素です。水素は不思議なことに金属膜を透過することができ、それにより高純度な水素をつくることができるのです。金属の透過能は温度にともない上昇すると考えられていましたが、実験をするとその通りではないことがわかりました。どのようになったのでしょうか。」


手に持っているのはピンポン玉でできた手作りの模型です!

ポスター発表 (GSC10班)
“Origin of Matter -Quarks- Through Studying Hadrons"
(素粒子を"視る"ハドロンの解析を通してクォークの研究へ)


10班のお二人

「私達は、クォークについて研究しました。現在、物質の最小単位はクォークとされていますが、クォークは直接観察することができません。そのため、その証拠を探しました。KEKB実験のデータをもとに再構成した粒子の質量分布を作り、分析しました。その結果、粒子の質量の違いとクォークの種類に関連があること、物質がクォークで説明できることを発見しました。」


↑ひととおりの発表が終わった後も、聞き手と熱心に議論していました。

ポスター発表  (GSC11班)
“Measurement of the temperature on the sun by handmade radio telescope"
(BSアンテナを使用した電波望遠鏡での太陽の表面温度の計測)


11班のお二人

「私達は BS アンテナを用いて放射温度計を作製し、太陽の表面温度を測定しました。すると、文献値と大きく異なった値が出たため、BS アンテナの角度分解能を測定し、加重平均により修正したところ、私達が出した値は、彩層の部分の温度であることがわかりました。また、最新の研究であるコロナ加熱問題に関係していることがわかりました。」


↑発表前に記念撮影(発表の前日までとっても頑張って練習していました!)


ポスター発表  (GSC12班)
“The electric properties of the quasicrystals"(準結晶の電子物性)


12班のお二人

「僕達は、名古屋大学大学院理学研究科磁性物理学研究室(M研)で準結晶について研究しました。皆さんは準結晶とは何か知っていますか?準結晶とは、結晶ともアモルファスとも異なる原子配列をもつ物質です。僕達はそんな準結晶の作成を試み、結晶と準結晶の電気抵抗の温度依存性を比較しました。その結果を一部アニメーションも用いながら分かりやすく説明します。」


↑隠れていますが、パソコンの動画を効果的に使って上手に説明していました。

ポスター発表  (GSC13班)
“Molecular Mechanism of the Heat Stress to Oxygen-evolving System in Photosynthesis"
(高温下での光合成酸素発生系の損傷メカニズム)


13班のお二人

「光合成酸素発生系・Mnクラスターの熱損傷について研究した。ESR(電子スピン共鳴法)を用い、40~80℃の様々な温度で実験し、Mn2+の電子スピンを検出して損傷の度合いを調べた。熱損傷は22℃で開始すること、クラスターの4つのMnのうち1つだけが放出されること、損傷には2種類の成分があることを発見し、結果をもとに損傷の分子メカニズムを考察した。」


↑お二人とも鉛筆を指示棒代わりに使って発表しています。
(お揃いのカーディガン&魔法の杖でハリー・ポッターな雰囲気でした!)

GSC生による、熱い研究発表はまだまだ続きます!
でも、少し休憩しましょう。


↑ランチの様子。(早めにお昼を食べて、昼休憩では発表練習をしていました!)


↑GSC生どうしで歓談中。(なにをおしゃべりしているのでしょうか?)
3人が着ているのはGSCの特製ロゴ入りカーディガンです。


↑発表前にプチ記念撮影しました。(右側のお二人のTシャツに描かれているのは…?)

さて、残る6件の研究発表は、後篇でご報告いたします。
近日中にアップしますので、どうぞお楽しみに!

これからも名大MIRAI GSC活動ブログをどうぞよろしくお願いいたします。
 
名大MIRAI GSC事務局